脊椎分離・すべり症

脊椎分離症

脊椎の椎弓関節突起間部という部分が分離している。
※ここで言う分離とは、骨性の連結が断たれた状態を指す。
日本人の5%に存在すると推定される。
第五腰椎(約90%)、次いで第四腰椎に多い。
成因としては諸説あり、先天性・外傷・形成不善・成長期の活発な運動によるストレス性の疲労骨折などの説が挙げられている。
症状が発生せず、X線検査の時に偶然発見される場合もある。

脊椎分離すべり症

脊椎分離症、かつ脊椎が前方にすべっているものをいう。
第五腰椎、次いで第四腰椎に多い。
脊椎に階段状変形と呼ばれる段差ができ、触診にて確認する事が出来る。
無症状のものもあるが、椎間板ヘルニアが同時に発生し、神経症状を呈する場合もある。
変形部分が神経を圧迫・伸長することで症状が発生するので脊椎矯正によって神経の圧迫・伸長を解消・軽減することができれば無症状に近付く。

無分離脊椎すべり症

脊椎分離症が無く脊椎が前方にすべっているものをいう。
中年以降の女性に多い。
第四腰椎に多い。
脊椎分離すべり症ほど高度なすべりがない場合が多い。
前屈位を保持するコルセットが症状軽減に有効な場合がある。
脊椎分離すべり症と同様に神経の圧迫・伸長を解消・軽減することができれば無症状に近付く。