頭痛雑感

頭痛の治療を望む来院者が年々増加傾向にある。緊張型頭痛と思われる頸部・側頭部(頭部側面)の筋緊張を伴う頭痛もあれば、片頭痛と思われる心臓の拍動に合わせた頭痛もある。

これらの患者にみられる特徴としては、第二頸椎の歪みである。下部頸椎もバランスを取るように逆方向に歪んでいたり、第二頸椎・下部頸椎は同一方向、上部胸椎が逆方向の場合もある。

傾向としては緊張型頭痛の方が即効性を持って症状が軽減し、片頭痛の方が緩やかに症状が軽減する様である。

緊張型頭痛に関しては、第2頸椎の矯正および頸部の神経の鎮静化による胸鎖乳突筋などの関連部位の緊張緩和によるものと思われる。

片頭痛に関しては正直良く分らない部分も大きい。

片頭痛三叉神経原因説

片頭痛の発生機序が
三叉神経の異常興奮→周辺血管の拡張→炎症→頭痛
である場合

頸椎周囲の神経は自律神経と直接的・間接的に影響を及ぼし合っており、緩やかに三叉神経とも因果関係がある。
頸部への施術が三叉神経の異常興奮を鎮静化するのであれば、施術から効果が発生する時間も勘案すると、一定の効果がある事も頷ける。

片頭痛セロトニン原因説

ストレスや緊張状態に晒されるとセロトニンという物質が分泌される。セロトニンには血管収縮作用がある。
セロトニンが排泄されると血管は拡張する。この拡張時の血管が痛みの原因とも考えられている。

第2頸椎・下部頸椎・上部胸椎の歪みは首・肩・肩甲骨周囲に痛みを引き起こす。この痛みにより引き起こされたストレスに反応する形でセロトニンが分泌・・・となれば、原因である頸椎および上部胸椎の矯正によりストレス源が絶たれ、結果として頭痛の軽減につながると考えられる。



片頭痛には、予見可能な前兆現象がみられる場合と、そうでない場合がある。
視覚暗点・閃輝暗点の様に視覚的な予兆がある場合に上記の施術の効果が高いと思われるが、頭痛の発生・改善は主観的であるため想像の域を出ない。

片頭痛の場合は血流増進作用の高い施術が症状を増悪させる場合が多い。このため必要最小限のタッチで頸椎の矯正を行うことが重要である。

尚、片頭痛は数時間で自然に治るものもあるため、通常の持続時間を問診にて確認し、10時間以内に収まる場合には効果不明と判断しています。
発生時間が確認できないもの、発生時から時間を計算して数時間以内に症状緩和が予測されるものも効果不明と判断しています。

群発性頭痛

施術例が他の頭痛に比べ極端に少数であるため記述は控えます。